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その腹痛はある日突然やってきた…
実は最近、長年の胃腸の痛みの原因が初めて分かったんです。16年という年月、誰にも分かってもらえず、悩んできました。とても感動したので、その経験をシェアしたいと思います。
中学校3年生の元旦。友達と一緒に初詣に行ったときに、謎の痛みが私を襲いました。
私と友達はキャベツの味しかしない、とてもまずいお好み焼きを買ってしまい、それを無理やり食べたんです。何の味もしないお好み焼きでした。
その後しばらくすると、歩いている時にお腹に激痛を感じました。冷や汗…しばらくすると、視界が真っ暗に。お昼の12時頃。まっ昼間なのに目が見えなくなってしまいました。人混みの中、歩けずに、友達につかまり、「お腹が痛い。目が見えない」と。私はいつもふざけたりするので、友達は「嘘でしょ?笑」と笑っていました。
次の瞬間、私はついに止まり、地面にお腹を抱えて、うずくまりました。何も見えないまま。すると、周りに人が集まってくる声が聞こえ、友達が「大丈夫?」と声をかけてくれました。私は意識が遠のく寸前のところで、だんだんと目が見えるようになり、多くの人が私を囲んでいるのが見えました。
すると、目の前にあった警察署から警察官が駆けつけ、私に声をかけました。「大丈夫か?」と。警察官の1人が私の腕をもち、もう1人が脚を持って、そのまま警察署に連れて行きました。今から思えば、動かしたら危ない状況だったら、どうするつもりだったのでしょうか。笑 それから、救急車を呼んでくれて、待っている間に、「意識失っちゃダメだぞ!」「しっかりしろ!」とおじさん警察官がほおをパチパチと叩いていました。
救急車に乗り、病院へ。もちろん友達も。病院に着くと、トイレへ。嘔吐と下痢に。それから、レントゲンを撮りました。血液検査はしたかな? 結果は「異常なし」。原因不明の腹痛でかたずけられました。
それから数カ月後に再び悪夢がやってくる…
私は、自分だけあのまずいお好み焼きにあたってしまったと思っていたんです。だって、本当にまずかったから。
それから、あまり気にすることなく、高校に入学。しかし、入学したばかりでまた、あの腹痛が襲ってきました。
その日は友達と駅で遊んでいたんです。お腹が減ったので、辛子が大量についたまずいホットドックを食べました。友達と「まずいね」と言いながら、食べ終わり、駅を歩いていると、「うっ」。お腹が痛くて、階段が降りられず、うずくまりました。また、「目が見えない!」。あの時と同じで、目が真っ暗になりました。
私はそんな中で、「あの時みたいに目立ちたくない」「ここは駅。救急車に運ばれたくない」と思って、我慢しようと思ったんです。その時もトイレに行ったかもしれません。あまり覚えていないんですが。救護室で、3時間くらい寝させてもらいました。かわいそうなのは友達。ずっと私の隣で待っていてくれたんです。ごめんね。
私は思いました。私の胃腸はまずい食べ物に弱いのだと。それからはまずいと思うものを無理やり食べるのはやめました
医者から「人より痛みに弱い」と言われる
あれから、すっかり胃腸が弱くなりました。高2は胃腸の弱さで保健室に通い、テストは保健室で受ける生活。その後も、ちょくちょくお腹が痛くなって、夜中に病院に駆け込むことも。しかし、高3は受験のために復活しました。胃腸が痛いという恐怖を克服し、アメリカの大学に進学。初めて日本に帰ってきた20歳の夏に再び悪夢が起きました。
夏に美味しい冷やし中華を勢いよく食べ、満足気にダンス。すると、だんだんお腹が痛くなり、再びトイレへ。冷やし中華をリバース。今回は目は見えるままだけれど、やはり歩けずに救急車で病院に行くことになりました。
レントゲンの結果は問題なし。お医者さんは母に言いました。「お母さん、この子は人よりも痛みに弱いようですね…」。毎回大げさに病院に駆け込むも、異常なしのため、「まぁ、胃けいれんでしょうか」と、原因不明の痛みで片ずけられました。
それから21歳くらいの時に再び友達の家で激痛が襲い、急いで友達に家まで送ってもらって、救急車で病院に行ったことがあります。その時は何も食べていなかったので、「なぜ?」と思いました。
こんなに胃腸が悪いのにも関わらず、胃カメラも内視鏡もしませんでした。ドクターからも特に勧められませんでした。
そして、24歳の時に初めてアメリカでなりました。しかも、テーマパークにいた時に。その時はサラダとチキンを大量に食べた後でした。トイレに行きたいのに、痛すぎて歩けず、そのまま、うずくまり、立てない状況に。周りの人はあまり気にすることなく、無視していました。ようやく、女性2人が声をかけてくれると、私は一言、「I need to go to bathroom…..(トイレに行かなきゃ)」とかすれる声で言い、何とか立ち上がって、トイレに行きました。そのあとは、嘔吐と下痢でした。
なかなか帰らない私を心配して友達が電話をかけますが、出れず。その後も、痛みが収まらなくて、自分で歩けないので、アメリカ人の男性友達に抱っこしてもらいました。しばらくすると収まりました。
食べ物と飲み物を気をつける
いつ、こんな恐ろしい痛みが襲ってくるのだろうかという不安から、とにかく牛乳、ヨーグルト、カフェインはとらず、野菜を消化できないと気づいた私は、生野菜は避けるようになりました。さらに空腹になるのを避け、食べ過ぎにも気をつけて、まずいと思ったものは無理して食べないようにしました。不思議なことに結婚式に出てくる高級料理は胃腸に合わなくて、あまり食べることができなかったです。
すっかり胃腸の弱い子というイメージがつき、とにかく気をつけて行きていこうと決めました。何よりも、「出てしまえば、二時間くらいで収まる」。と思っていたので、飛行機に乗っても、「二時間我慢すればよくなる」と思って、覚悟を決めて乗っていました。
アメリカの外科研修医に出会って、長年の謎が解ける
しばらくあの激痛がないまま、数年が過ぎました。この激痛で病院に運ばれることもなく、日本のドクターの話す「胃けいれん」は起きていないようでした。
しかし、平成31年3月に人生最大の便秘になってしまいました。炭水化物ばかり摂っていたせいか、まさか2週間も出ない状況に。これはまずいと思い、不安を感じて、日本の母に「出ない」と毎日連絡していました。というのも、私は便秘になると、あの恐ろしい痛みがやってくるのではと考えていたからです。
そんな便秘2週間目に外科の研修医に出会いました。お腹をさすりながら、研修医のGさんに聞いたんです。「外科医って言ったよね? 他のことも視れるの?」って。Gさんは「どうした? 調子悪いの? 視れるよ」と。私は思い切って、2週間便秘だと告げました。
結局、Gさんはそんなに溜まっていないようだから、心配いらないと言いました。
それから2日経っても、出ませんでした。Gさんは私に連絡して、「体調はどう?」と聞き、私は「出ないよ。私は胃腸が痛くて、病院に何回も運ばれたことがあるから、これが続くとあの痛みがやってくるんじゃないかって不安なの。それに、目が見えなくなるほどの痛みになるの」と言いました。*目が見えなくなるのは、痛過ぎて神経がそっちに集中するから、見えなくなるそうです。
それから、再びGさんに会う機会があって、私の不安を話しました。Gさんは私に、「手術したことある?」と聞きました。私は「ないよ」と答えました。
すると、Gさんは「そうなんだ。普通ヘルニアの手術とか開腹手術すると、こういう症状になるんだけどな」と。
え!? 待って!。「私、4歳の頃にヘルニアの手術したよ」
Gさんは「手術してないって言ったじゃん! じゃあ、君は腸閉塞になっていたんだよ」って。
私はあまりにも突然、診断されたことに動揺してしまいました。「え? 腸閉塞? どういうこと? 今まで日本のドクターには手術した?って聞かれたことないよ。腸閉塞なんて言葉も言われたことないよ」って。
Gさんは私に絵を描いて説明し始めました。どうやら、お腹を切って閉じると、その傷の治り方次第で、腸を塞いでしまい、腸閉塞を起こしてしまうとのこと。
「でも、レントゲンで異常ないって言われたんでしょ? 全て出してしまった後だからなのかな? でも、その症状を聞いていると、軽い腸閉塞を起こしていたと思うよ。治らない人は手術しなきゃいけないから、君の場合は出してしまえば、治っていたんだね」
私は動揺しました。16年間も謎で、なぜか胃腸が弱く生まれて、一生このまま生きていかなきゃいけないんだって。それと同時に涙が出てきました。今までずっと怖くて、誰にも分かってもらえなかったから。こんなにあっさりと診断されて、びっくりしました。
Gさん曰く、ちゃんとデータを見ていないから分からないけれど、多分腸閉塞だと言ってくれました。初めて、自分の症状に名前がつきました!
私は「すごく痛かった。あんな痛み感じたことないくらい。歩けないし、喋れないし」と言うと、Gさんは「そうだと思うよ。痛かったよね。本当に痛いと思うよ」と言ってくれました。初めて分かってもらえました。
まとめ
まさか二週間便秘になったタイミングで外科医の研修医に出会い、あっさりと病名を告げられるとは思いもしませんでした。Gさん曰く、手術のために再び腸を開いたら、また新しい傷ができるから、このまま腸閉塞にならないことを願うしかないと言われました。でも、何に気をつければいいか分かっただけで、ありがたいです。人との出会いって不思議ですね。腸閉塞にならないようによく噛んで、胃腸を大切にして生きていきたいです。それにもう何年もそういう症状にはなっていないんです。癌予防とかいって、AWGとかひまし油湿布とか、人参りんごジュースとかやってきたからでしょうか? もしかして、私の腸の傷は綺麗になってくれたのかな?って期待しています!